アガサ・クリスティ原作のドラマ化。
昨年の『そして誰もいなくなった』の放送から早一年。
今年はミス・マープル作品、そして主演が天海祐希ということで、ドラマ化の第一報から大変期待が膨らんで待ちこがれていました。
…しかし、キャスティングにはちょっと疑問を感じていたのですが。
早速ですが感想は、言いたいことはこれだけ。
ミス・マープルを草笛光子、
スーパー家政婦を天海祐希で作り直してくれ!
英国ドラマのミス・マープルの吹き替えをした草笛光子と、ミス・マープルの期待以上の大活躍をするスーパー家政婦に天海祐希。という配役の方が原作イメージにピッタリだろう。
主演が天海祐希と知り、はじめはスーパー家政婦の役かと思ったくらいに、主役のミス・マープルよりも大活躍で目立つ優秀な登場人物のイメージにしっくりくる。
主役はミス・マープルというところにこだわらずに、スーパー家政婦をメインにしてアレンジすれば良かったのではないですかね?
元刑事の天海祐希というのもカッコ良かったから、それはそれで満足ですけどねー!
では、順を追ってもう少し感想を…。
タイトルは『パディントン発4時50分』
パディントン発?
なぜ原作タイトルそのままなのだ。意味が通らないだろうが。
第2夜の方はタイトルを変えているくせに。
いきなり天海祐希が列車に乗ってて、ストーリーの始まり方に混乱する。
別の列車に草笛さんが登場し、「ああ、事件の目撃状況を再現してるのか」と納得するも、「やっぱり草笛さんがミス・マープルやればピッタリなのになー」と思う。
天海さんの役が、夫と死別している(元)女刑事。
って、刑事ドラマ『緊急取調室』と同じー!
ミス・マープルは結婚してないんですけど?
民間人が事件捜査に首を突っ込むには、警察組織との関わりが必要となってくるのは分かるが、なぜ既存のドラマと同じような未亡人キャラにしたのだ。
そして、天海さんと助手のようなやり取りをしている前田敦子が家政婦…
しかも予約の取れない高額報酬スーパー家政婦だと?
それは無理があるんじゃないですかねぇ。そんな有能キャラには見えないんですけど。
列車から消えた死体を探しに行って、と言われて線路沿いの屋敷に送り込まれる家政婦。
広い敷地で手袋ひとつを見つけるのも、死体を見つけるのも早すぎー!
子供に死体を見せるなよ。配慮無さ過ぎだろ。どこが優秀なんだ。
ああ、やっぱり家政婦のキャスティングが無理ー。
ここですっかり気分が萎えました。
もう、この後は惰性で観てました。天海祐希だけを楽しんで。
草笛さんが出ていなければ、ミス・マープル感は全く無くなってしまっているけれど、天海さんが演じた「天乃瞳子」は、また観たいですね。この1回限りではもったいない。
クリスティを離れて、オリジナルとしてシリーズ化出来そうなキャラですよ。
また身内や親しい人が事件を目撃したり巻き込まれたりして、捜査に首を突っ込むパターン。
ミステリドラマにありがちでしょ?