今月から父がまた入院している。
今度はガンではない。が、やっぱりまた腸が悪いようだ。
深刻な状況ではないので、さほど心配はしていない。
前回の大腸ガンの術後は、経過観察の検査に通っているだけでどこも問題は無かったはずなのだが。
それは突然やってきた。
先月末に急に起き上がれなくなってしまったのだ。
それまでは、足腰はすっかり弱ってしまっていたが自分で寝起きも出来ていたし、つかまりながら歩けていたのでトイレも行ったり来たり何度もしていたし(間に合わないことは時々あったが)、しょっちゅう冷蔵庫をのぞいてはつまみ食いをしたりして、狭い家の中の限られた範囲内ではあるが一日中ウロウロして食っちゃあ寝、食っちゃあ寝をくりかえしていた。
前日に兆候はあった。
夜にトイレに起きてきて、寝ぼけていたのか立っていられなくなったのか、ひっくり返っていた。
物音はしなかったので倒れたわけでは無かったようだし、自分で這いつくばって布団に戻ったので気に留めていなかったのだが、翌朝起き上がれなくなっていた。
しかしながら麻痺はしていないようだし話せるし、どこか具合が悪いというわけでもなさそうだし、というか逆ギレして怒り散らす元気もあったので、そのまま様子見することにした。
だがまだオムツを常用していなかったので、うっかり布団が悲惨なことになり、着替えさせてオムツも履かせたのに何故だかダダ漏れでますます被害が広がり、部屋がマズイことになってきた。
このまま寝たきりになられては困るぞという危機感から、2月1日に意を決して救急車を呼んだ。本人はいやがっていたが仕方ない。
母と二人で同乗した。前回の入院と同じ大学病院へ行くことが出来たのは有り難かった。
で、昼前からあちこち調べられて夕方になり、ヘルニア(脱腸?)があるのと、別のところの腸に穴が開いている(!)か開いていた?ようで炎症があるので、とりあえず入院しましょうってことで。
やれやれ、命に関わるような問題も無く、このまま置いて帰れるぞと思いきや。
「ヘルニアは今日手術してしまいましょう!」
へ? 今日?!!!
今日とは言ってもすぐには出来ず、夜9時以降になると言われた。
うはぁ。夜中まで病院にカンヅメ決定だ。
夜もとっぷりと更け、待合所の椅子を簡易ベッドに変形してくれて、仮眠させてもらえた。
手術は問題なく終わったが、家に帰り着いたのは日付が変わった3時。15時間も病院に居続けてしまった。
あー疲れた。まさかこんなことになろうとは。
でも土日またぎで助かった。日曜日はもうぐったり寝ていた。
今後は、一週間絶食して炎症がおさまれば良いし、悪くなるようならまた手術だ。
足腰のリハビリや、デイケアもしてくれるそうだ。
父は今年85になる。
人生100年時代だと言われ、80過ぎてもまだまだ元気だと思っていたが、やはりここ1年でずいぶん老いてきた。物忘れもだんだん目立ってきていたし。
「2、3週間で元気に退院」が目標だというが、どうなることやら。