だいぶ前にお寺さんから5月の法事の通知がきていた。
前回の法事の後で、親戚みんなで三重県松阪市の『牛銀』ですきやきを食べたことを記事にしていた。もう4年経ったのか。
父は介護施設に預けっぱなしだから、もう帰省できないんだな。
今回はさすがに会食は出来ないな。名古屋土産でも渡して解散でいいかな。
というか県外移動できる状況だろうか、親戚のみんなも集まれるのかな、と思いながらも5月下旬に日程を決めて連絡してあった。
各地で緊急事態だの蔓延防止だのと言っていても感染者はなかなか減らず、ゴールデンウィークに入って人出も増えている状況に今後の感染拡大が心配だなあと思っているところに、一昨年まで毎年の墓参りで会っていた叔母から電話がかかってきた。
「もうみんな歳だし体壊してる人ばっかりだし、やっぱり無理だわ。あんた達も遠い所から来るの大変でしょ」
やはり感染者の多い愛知県から来ることに抵抗があるんだろうな。
私達だって電車を乗り継いで県外移動するのは心配だ。延期とかにした方がいいんじゃないかと母には何度も言っていたのだが。
しかし母は「もうちょっと様子見て、私達だけでも行くわ」と答えた。
あーあ。父の留守を預かる責任感から、法事はやらなければならない、行かなきゃいけないと思い込んでいるのだ。
そう思うのも仕方がない。父には姉妹しかいないので親戚はみんな名字が違う。
私達だけが県外に住んでいて、実家のことは親戚に任せっぱなしだったことにも負い目を感じているんだろう。
とはいえ母も高齢者だ。やっぱり止めておけよと何度言っても「だってもう決めちゃったし、お寺さんに断るの嫌だし」とゴネる。
そもそも祖父と伯母は亡くなった年月が違うのに、二人まとめてやってるんだから5月でなくてもいいはずで。非常時なんだから半年や一年延期しても仕方ないんじゃないか。不要とは言わないが不急だろう。
しかし、穏やかな母がここに来て年寄りの頑固さを発動してしまい、ちっとも言うことを聞かない。
挙げ句の果てに「死ぬ覚悟で行って来なきゃ!」とまで言い出す始末。
おいおいおーい!
いくら幼児期に戦争を体験しているからって、その特攻思考はヤバイでしょー!
何十年も前に死んだ人より生きてる人の方が大事でしょ!
散々口論してなんとか諦めさせたが、まだお寺さんには連絡していない。
どうなることやら。ふぅ。