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『乙嫁語り』8巻が口下手あるある過ぎて身に染みる

マンガ

『乙嫁語り』の8巻が出た。冒頭は前巻の話の続き。

第4の乙嫁 アニス

世間知らずのアニスが始めてのお風呂屋さんで言わば社交界デビューをして、そこで出会ったシーリーンと姉妹妻の契りを結んだ直後にシーリーンの夫が急死し、生活が困窮するシーリーンを心配したアニスが自身の夫に第二の妻として迎えてくれるようお願いをして同居することになったのが前回まで。

新しい暮らしも落ち着いてアニスとシーリーンのラブラブっぷりったら。

夫は優しくてじつに良く出来た人物だ。

二人の妻と夫の三人でくつろいでいる夜。

微笑みながら二人を見つめるアニス。シーリーンがたずねるとアニスは

「うれしいの」

「なにが?」

「いろいろなことが」

………

シーリーンは夫に

「もっと話してくれればいいのにという時がありません?」

「アニス あなた言葉が足りないのよ 聞きたいのはその “いろいろなこと” なんだから 言って?」

と優しくアニスの言葉を誘います。

アニスは理解ある人達と出会えて幸せだ。

「言葉が足りない」というセリフに私はドキッとした。

かつて親しかった人から私の無口さを突然非難されて縁が切れた経験がある。

私は口下手な人間で、複数人でしゃべっている時に発言しても話題が広がらずスルーされて更に無口になってしまいまいがち。会話のキャッチボールが苦手なのだ。でも人付き合いが嫌いな訳じゃないから、場は楽しんでいるつもりだった。

その人とは10年来の付き合いだった。親しくしていたし信頼していた。一生の付き合いができると思っていた。その人を含めた数人で食事をすることも何度かあった。

しかしある時突然、しゃべらない私を非難したのだ。場の空気を悪くしていると。

いや私はみんなとも仲良かったし楽しくやっていたから驚いた。

親しいと思っていたその人が私の無口さを許容していなかったことがショックだった。

結局その人との関係は修復できずに縁が切れた。悔しかった。残念だった。

口下手だからとコミュニケーションを人任せにしていたのだと思い知らされた出来事だった。

……あかん、思い出したら泣けてくる。

第5の乙嫁 パリヤ

第1の乙嫁アミルが嫁いできた町で初めてできた友人。

思い込みが激しくぶっきらぼう。

6巻で町が襲撃され住む家を失ったパリヤ。準備していた嫁入り支度の刺繍もやり直し。

苦手な刺繍に四苦八苦だが、いざやるとなったらトコトンやるタイプ。

町の再建で男手を取られているため、水路の掃除を女子供ですることになり張り切るパリヤ。

トコトンやらないと気が済まないパリヤは子供にまで徹底的にやらせようとしてたしなめられる。

わかるなー、局部的な完璧主義。のめり込んだら最後、適当なところで妥協できないんだよね。

そしてパリヤもまた口下手で、テンパって言葉のチョイスを間違ってしまい後で落ち込むタイプ。

脳内再生している言葉と口から出る言葉が変わってしまい自己嫌悪におちいる。わかるわー。

縁談相手のウマルからどう思われているのか心配のあまり、性格を変えようと町で評判の良いカモーラを徹底的に観察していたら変な誤解を与えてしまうパリヤ。でもアミルが仲を取り持ってくれてカモーラの誤解も溶け友人になることが出来た。

パリヤも良い人達に囲まれて幸せだ。

縁談もうまくいくといいな。

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